私たちひとり親にとって、安定した収入とキャリアの形成は大きな課題のひとつです。
その中でも「高等職業訓練促進給付金」や「自立支援教育訓練給付金」は、勉強しながらの生活を支えてくれる心強いサポートです。

資格を取りたいけどお金のことが心配…。
というひとり親の方にも、安心して新しい一歩を踏み出せるチャンスになります。
この記事では、制度の実際の利用者数や、どんな資格が人気なのかといったデータを交えながら、リアルな活用状況を紹介していきます。
そんな想いを抱えるひとり親の方たちにこそ、「こんなに使っている人がいるんだ!」と身近なものであると知ってほしい支援制度です。
「どんな人が、どんな学びを選んでいるのか?」という実例も交えて、わかりやすく解説していきますね。
ひとり親家庭のキャリア支援制度とは?
高等職業訓練促進給付金
高等職業訓練促進給付金は、ひとり親が資格取得を目指す際に、生活費の補填として月額70,500円~10万円が支給される制度です。
また訓練終了後には、25,000円〜50,000円が支給されます。
こちらの給付金は、「働きながらあるいは就職を目指してスキルを身につけたい…。」
そんなシングルマザー・シングルファザーを応援してくれる、心強いサポートなんです。
支給される期間は、最大で修業期間の全期間(上限4年)なので安心して資格取得を目指すことができます。
こども家庭庁のホームページから、高等職業訓練促進給付金の詳細について確認ができます。
自立支援教育訓練給付金
自立支援教育訓練給付金は、育児や生活で忙しい中でも、資格を取って「安定した仕事に就きたい」「キャリアアップしたい」と思っているシングルマザー・シングルファザーのための制度です。
また、あらかじめ指定された「教育訓練給付講座」を受講し、修了した場合に受講に要した経費の一部が支給となります。
支援内容としては、教育訓練にかかる経費の一部(例:受講料の60%)を受講終了後に給付してもらえるものです。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
実際に、これらの制度はたくさんのひとり親の方に利用されています。
「他の人はどんなふうに使っているのかな?」「どんな資格が人気なんだろう?」
そんな気になるポイントを、わかりやすくグラフでまとめてみました。
これから利用を考えている方も、すでにちょっと気になっていた方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
ひとり親の現状は?
ひとり親世帯の現状

現代の日本には、ひとり親家庭、特に母子家庭の世帯が多く存在しています。
実際にグラフを見てみると、その数は今や119.5万世帯にものぼっていることがわかります。
また、厚生労働省のデータによると2021(令和3)年6月3日時点での世帯総数は 5191万4千世帯です。
シングルマザーの現状
シングルマザーとして暮らしていると、どうしても「お金のやりくり」に悩むことが多いですよね。
実際、シングルマザーの年収は、一般的な家庭と比べるとかなり少ないのが現状です。

このグラフを見てみると、一般家庭(児童がいる家庭)の年収は約785万円。一方、母子家庭の年収は約328.2万円と、かなり差があるのがわかります。
このように、シングルマザーの生活は、どうしても収入面でのハードルが高くなるため、支援制度をうまく活用することが大切です。
こちらは、令和5年度「全国母子・父子自立支援員研修会」資料内のデータより抜粋して作成したグラフです。
利用実績と人気資格は?
利用者数の推移(年度別)

こちらのグラフでは、「高等職業訓練促進給付金」と「自立支援教育訓練給付金」の支給件数の推移をご紹介しています。
令和5年度には、高等職業訓練促進給付金の利用が過去最高の8,589件に達しました。子育てをしながら看護師や保育士などの資格取得を目指すママたちの頑張りが、数字にもあらわれています。

自立支援教育訓練給付金は、全体的に件数が少ない!
一方で、自立支援教育訓練給付金はというと、「令和5年度は1,362件」と近年ではもっとも少ない件数に。
こちらは比較的短期間で受講できる講座も多い制度ですが、あまり知られていないことが理由の一つかもしれません。
人気の資格・訓練コース
高等職業訓練促進給付金は、「令和5年度に8,589件」の利用があり、これまでで最も多くのママたちが活用した年となりました。
その中でも

どんな資格が人気なの?
という疑問にお答えするために、人気資格のデータをグラフでご紹介します。

このグラフを見ても、医療系の資格の人気が高いことがわかりますね。
まず一番多かったのは看護師(945人)です。やっぱり安定していて、子育てとの両立もしやすい専門職として選ばれているようです。
次いで、准看護師(686人)が2位にランクインしてます。
そして3位には、ITやデザインなどのデジタル分野(445人)がランクインをしています。
ここ数年で注目度がぐんと上がっているIT分野です。
ITスキルがあれば、在宅ワークやフリーランスといった柔軟な働き方も視野に入ってくるため、子育て中のママにとっては大きな魅力です。
「家でできる仕事がしたい」「時間に縛られずに働きたい」と感じているママ達にとって、これからますますニーズが広がる分野でもあります。
こちらのグラフは、こども家庭庁ホームページより引用したデータを元に作成したものです。引用元の資料はこちら。
人気資格を深掘り!シングルマザーに選ばれている理由とは?
そしてここからは、「人気資格をもっと詳しく知りたい!」というお声から人気資格についてを深掘りして紹介していきます。
第1位|看護師(945人)

安定感バツグン!やりがいもある人気資格です。
どんな資格?

看護師についてもっと知りたい!
看護師は、国に認められている国家資格であり、医療・福祉の現場では常に求められているお仕事です。
病院はもちろん、介護施設や保健所、訪問看護など、活躍の場がとても幅広いのが特徴です。
就職率も高く、「手に職をつけたい」というママたちから根強い人気を集めています。
資格取得までの期間は?
看護師を目指すには、専門学校(3年)や短大・大学(3〜4年)での学びが必要になります。
長期間の学びが必要ですが、その分、国家資格としての信頼性も高くキャリアの選択肢も広がります。
子育てとの両立は?

実習が多くて大変そう。
実習や勉強のスケジュールがタイトになる時期もあり、子育て中には不安を感じる方も少なくありません。
でも、そんなときに頼れるのが高等職業訓練促進給付金です。
一定の条件を満たせば、月額10万円の生活支援が受けられるので、「学ぶために仕事をセーブする」という選択も現実的に考えられます。
収入の目安は?
目指す人の傾向
また30代・40代からの再チャレンジも多く、「子どもが大きくなった今だからこそ、長く働ける資格を取りたい」と考えるママたちに選ばれています。
「いつか取りたいと思っていた看護師資格を、ようやく取ることができた」という声も周りのママたちからよく聞くことがあります。
第2位|准看護師(686人)

早く働きたい!実践的で身近な医療の資格
どんな資格?

看護師さんとの違いは?
准看護師は、国家資格ではなく「都道府県知事の免許」ですが、病院や介護施設などで看護師と同じように患者さんと関わる仕事ができます。
また看護師とは違い、「医師や正看護師の指示のもとで医療行為を行う」必要がありますが、看護助手や介護職よりも医療行為の幅が広いので実践的で頼りにされる存在です。
資格取得までの期間は?
最短2年で取得可能なため、
というママにとっては現実的な選択肢です。
子育てとの両立は?

准看護師も実習があるの?
看護師同様に実習はありますが、期間が短いため費用の負担も抑えめです◎
そして基本的には昼間の通学が多いのですが、地域によっては夜間課程や通信制に近い柔軟なカリキュラムを設けている学校もあります。
また高等職業訓練促進給付金を活用すれば、2年間の生活を支えながら学ぶことができるので子育てをしながら学びたいママにピッタリの資格です。
収入の目安
友人の看護師ママに聞いたのですが、「まずは准看からスタートして、将来的に正看護師へステップアップしたい!」という方も多いそうです。
第3位|IT・デザインなどのデジタル系(445人)

自由な働き方を目指す!在宅ワークにもつながるスキル
どんな資格?

IT資格についてもっと知りたい!
プログラミング、Webデザイン、動画編集、SNSマーケティングなどIT業界の成長を応援できる技術やスキルを学ぶ方が増えています。
ITスキルさえあれば、学歴や年齢に関係なく活躍できるのも大きな魅力なのだと思います。
資格取得までの期間は?
講座によっては3〜6か月程度で完了するものもあり、「短期集中でスキルを身につけて、すぐに副業・在宅ワークに活かしたい!」というママにぴったりです。
またITスキルは、一度身につけてしまえば長く使える「武器」になります。
育児がひと段落したあとにも、しっかり役立ってくれるのが嬉しいポイントです!
子育てとの両立は?

通学はやっぱり厳しいかも…。
という方にぴったりなのがITスキルなんです!
最近では、完全オンラインの講座が多いので
といったスタイルもOKなんです!
なのでお家にいながら空いた時間を有効活用して、勉強をすることができるんですね。
収入の目安は?
ですから「今は子ども優先。でも将来的には在宅でしっかり稼ぎたい」というママには、身につけておいて損はない、ぴったりな資格です!
今まさに、ITスキルを学んでいます!

おうちで仕事がしたい!
そんな想いから、私自身もITスキルの学びにチャレンジ中なんです!
フルタイム勤務から「時短」に切り替え
実は私、産休から復帰後はフルタイムで働いていましたが、ストレスからなのか体調を崩してしまいました。
そして、給付金を活用して生活費の補填を受けながら時短勤務に変更することにしたんです。
「生活面も安心しながら、自分のスキルアップをしたい」と思っていたことを実際に叶えることができました。
さらに時間に余裕ができた分、子どもとの接し方にも余裕ができてママも子どもも笑顔が増えたんです。
私が通っているのは「インターネットアカデミー」
そんな私が選んだのは、Web・ITに特化したオンラインスクール「インターネットアカデミー」です。
プログラミングやWebデザイン、アフィリエイトに役立つWebマーケティングなど、幅広い講座があってIT初心者の私にもとってもやさしいんです。
しかも、通学の必要がなくお家で受講が完結するのも嬉しいポイントです。

オンライン受講だけでスキルが身につくの?
と思っていた私も、無事にホームページを作成できるようになりました!
おすすめなのがオンラインのマンツーマン授業です!、
講師の方から「もっとこうするとよくなるよ!」という具体的なアドバイスを画面共有してもらえるので、一気に理解が深まるんです。
また、ちょっとした疑問はチャットでも質問OKなのも魅力です。
「ここでつまずいちゃった…」という小さなことでも、すぐに聞ける安心感があります。
無料カウンセリングもあります!
「まだ受講するか迷ってる…。」「給付金の対象になるのかだけ知りたい!」
そんな方は、まずは相談だけでもOKなんです!

私はこういったカウンセリングなどを受ける時の営業トークがとっても苦手です。

時間がもったいない!
と感じてしまうタイプなのですが、インターネットアカデミーさんからは、カウンセリング終了後も無理な勧誘が全くなかったんです。
なのでカウンセリングだけ受けてみて、「自分が給付金の対象になる」ことを知ってから色んなスクールを調べ始めました。
毎日忙しくて本当に大変ですが、子育て中の今だからこそ、未来への準備を始めるチャンスなのかもしれません。
まとめ|頼れる制度があること

ひとり親向けの2つの制度のうち、「高等職業訓練促進給付金」は多くのひとり親の方に活用されていますが、「自立支援教育訓練給付金」は、まだまだ利用件数が少ない状況です。
実はこの「自立支援教育訓練給付金」は、比較的短期間で学べる講座も多く、スキルアップや再就職の第一歩として気軽に活用できる支援でもあります。
それだけに、「もっと多くの方にこの制度の存在を知っていただけたら…。」という思いが強くあります。
子育てと仕事、ひとりで頑張りすぎなくても、頼れる制度がちゃんとあります。
この記事が、そのことを知るきっかけになりましたら幸いです。
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