※この記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。最新の情報はこども家庭庁公式ホームページなどでご確認ください。
以前紹介したように、「高等職業訓練促進給付金」という制度を知ったとき、正直ホッとしました。その時の記事はこちら。
シングルマザーとして、育児と仕事の両立に限界を感じていた頃。
そんな中で「スキルを身につけながら、毎月お金ももらえる制度がある」と知ったのは、大きな希望でした。
でも実際に申請しようとすると思っていた以上に手続きは複雑で、まさかの「面談で否認された」という出来事も経験しました。
この記事では「高等職業訓練促進給付金」を受給するまでの「栃木県で実際に申請してみたリアルな流れ」と、「一般的な申請の流れ」を比べながら、紹介していきます。
1. 高等職業訓練練促進給付金とは?

制度内容・対象
高等職業訓練促進給付金ってどんな制度?
栃木県に住んでいる、母子家庭のお母さん又は父子家庭のお父さんを対象に、就業促進のための修学を応援してくれる制度です。
「資格を取りたい!」と思って学校に通うと、通っている期間中は働く時間を減らさなければならないですよね。
そうすると、収入も減ってしまい生活が苦しくなることになります。
その際、生活費の負担を軽くするための給付金が受け取れる制度です。

仕事をしていないともらえないの?
そんなことは、ありません。
仕事をしているかどうかではなく、仕事または育児と修業の両立が困難であることが給付条件の一つとなります。
ですので「勉強するためには、子供を保育園・シッターさんに預けなければならない。でも、生活が苦しくなる」こんな場合なども条件に該当してくるでしょう。
どんな人が給付の対象になるの?

これ、自分ももらえるのかな?
高等職業訓練促進給付金の対象となる人は、実は限られています。
まずは、自分が対象となるのかをチェックしてみましょう!
- 児童扶養手当を受給している
- または、同等の所得水準にあること
- 養成機関で6か月以上のカリキュラム
- 資格取得が見込まれること
- 仕事または育児と修業の両立が困難であること
こども家庭庁のホームページは、こちら。
栃木県の高等職業訓練促進給付金等事業については、こちら。
対象の資格は?

どんな資格が対象なの?
就職の際に有利となる資格(※2)で、養成機関において6月以上修業するもの
こども家庭庁公式ホームページより引用
(例)看護師、准看護師、保育士、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、調理師、製菓衛生師等の国家資格や、シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格等のデジタル分野等の民間資格
※2 教育訓練給付の対象講座を受講して取得する資格(一部を除く)など
ここから確認ができることは、
「就職の際に有利となる資格=教育訓練給付の対象講座を受講して取得する資格(一部を除く)など」
が対象となる資格であるということなので、気になっている資格がある方はこちらから確認してみてください!
また、ハローワークで一般教育訓練給付の指定講座を受講する場合に「高等職業訓練促進給付金」の対象となるのは、情報関係の資格や講座に限られているので注意しましょう。
2. 給付金申請から支給までのステップ

1. 学校選びと受講手続き
高等職業訓練促進給付金を受けるためには、まず「対象となる資格の取得を目指せる学校」=養成機関を選び、受講手続きを進める必要があります。
そして各自治体によって対象となる資格が異なる可能性もあります。
なので気になる資格等が見つかった方は、各自治体の担当者に直接問い合わせておくと安心です。
2. 申請書類の準備
この時点で申請に必要な書類はこちら。
※児童扶養手当を受給していない場合、自身の所得がわかる書類が必要です。
3. 市役所で面談の日程を決める
申請に必要な書類の準備が整ったら、各自治体へ問い合わせをして日程を調整してもらいましょう。
また、面談当日に持っていくものを聞いておくと安心です。
4. 面談と審査
当日、各自治体の職員との面談をします。
ここでは1時間程の面談をして後日、審査結果を受け取ります。
5. 入学手続きと申請書の提出
そして審査を通過後、入学金の振込などの入学手続きをしましょう。
入学の手続きを終えたら、申請書(市役所が準備)・在学証明書(自分で準備)を窓口にて提出します。
また在学証明書以外にも、入学をしたことが証明できるものであれば可能な場合もあります。
6. 給付金の支給

給付金の支給方法は、基本的に児童扶養手当の振込先と同じになります。
もし他の振込先を希望する場合や、児童扶養手当を受給していない場合などは申請の際に職員の方に確認をしておきましょう。
私もこんな感じで、スムーズに給付金を受け取れる予定でした。
でも事前に聞いていた「高等職業訓練促進給付金」の説明と実際の流れはちょっと違っていて、戸惑うこともたくさんあったんです。
3. 実際の流れはこうだった!
ここからは、私が体験した「実際の流れ」を紹介していきます。

そんなに困ってるように見えない?!
「高等職業訓練促進給付金」の申請を否認されてしまったあの日のことは、今も忘れられません。
ショックすぎて、市役所で泣いてしまいました。(連日の夜泣きによる寝不足も相まって、いっぱいいっぱいでした。)
でも、育児と仕事で限界だった私にとって、この制度は希望だったので諦めずに状況を変えてみたんです。

どうして否認されたの?
そんな経験もまとめてみたので、皆さんに活かしてもらえるよう共有させてください!
1. 高等職業訓練促進給付金の対象かどうかを知りたい!

私も給付の対象なの?
高等職業訓練促進給付金の存在を知ったとき、まず「自分が対象になるのか?」が一番気になりました。
市のホームページには簡単な説明があったものの、正直それだけではよく理解ができませんでした。
そこで思い切って、一番最初に気になっていたITスクールのオンラインカウンセリングに申し込んでみました。
そのオンラインカウンセリングでは、
- 働いているか
- シングルマザーか
- 児童扶養手当を受給しているか
- 雇用保険は1年以上入っているか
- 住んでいる地域
この5つを聞かれました。
そしてこのオンラインカウンセリングを受けて分かったことは、「私も給付の対象であること」です。
さらには「高等職業訓練促進給付金」についても詳しく説明を受けることができて安心感が増しました。

私も対象になるのか知りたい!
そんな方は、まずはオンラインカウンセリングでサクッと確認してみまししょう。
予約は、スマホから簡単にできます!

2. 学校選びと入学手続きに必要なものは?

どうやって学校を決めたの?
給付金の対象になるかどうかを確認したあと、次に悩んだのが「どの学校を選ぶか」ということでした。
実際に選んだ学校とその理由

オンラインで学べる認定のあるITスクールに決めました!
理由はシンプルなのですが、
という条件が揃っていたからです。
実際に通っているITスクールについては、別の記事で紹介しています。
入学の手続き前に確認したこと

入学の手続きをするのは、初めて!
一番気をつけたのは、受講開始日と申請のタイミングのズレです。
給付金は「申請が通ってからの期間」しか対象にならないとのことだったので、焦って自己判断で入学してしまうことは控えましょう。
私のように、「審査に通らなかった」という可能性もあります。
まず市の担当者とスクールの担当者に「手続きと入学をするタイミングが間違っていないか」をそれぞれ確認することがとても大切です。
そして、もう一つ重要なのが「ひとり親が対象となる給付金は、一つだけではない」ということでした。
このもう一つの制度については、別の記事で紹介しています。
3. 市役所の問い合わせ方は?
続いて私は、こんな感じで市役所に問い合わせをしました。

はい。〇〇市役所のこども課です。

「高等職業訓練促進給付金」の申請をしたいので、面談の日程調整をお願い致します。

かしこまりました。11月11日でお願い致します。

入学予定の学校のカリキュラムがわかるもの(パンフレット)をお持ちください。
と言われて意外とスムーズに、面談の日程を決めることができました。
4. 1回目の面談【結果:否認】

否認が怖い!どんなことを聞かれるの?
私は、質問への準備不足だったことが原因で「否認」されてしまいました。
まず面談で実際に聞かれたことは、
ここからは、「面談を受けたのに否認されてしまった!」ということがないように、気を付けるポイントを3つ確認しておきましょう。
私の場合、1つ目が一番重要なポイントだったと感じています。
1|仕事と勉強の両立が困難なのか?
まず1つ目は「どんな人が給付の対象となるか」で説明をしたように、現在の働き方や給与の状況から仕事と勉強の両立が困難なのか?を一番重要視されていた印象でした。

フルタイム勤務のまま、給付金を受け取って授業料に充てたい
これが、両立という部分に対しては「該当しない」とのことで否認をされました。
2|資格取得後の仕事はどうするの?
そして、もう2つ目は資格を取得した後のことです。
その後、「キャリアアップのために転職をするのか?」それとも「今の会社で収入アップを狙うのか?」ということが知りたかったようです。

在宅ワークでの転職を考えています。
この回答は、問題なかったようです。
事前に、カウンセリングの担当者から「副業と答えるのはNGかも…。」と言われていたので自信を持って回答ができました。
3|通学はするの?オンライン授業のみ?
3つ目のポイントは、「通学をするのかどうか?」ということでした。

はい。週に1回は通学をしたいです。
この回答も、問題なかったようです。
ここについては、「保育園に預けられるかどうかに影響があるのかな?」と勝手に感じていました。
もし気になる方は、「オンライン授業のみではなく、通学も視野に入れている」などの回答に注意しておくと安心です!
5. 2回目の面談【気をつけたこと】
そして1ヶ月半後、体力的にも限界を感じていた頃です。
自分なりに働き方を検討(時短勤務に変更)した上で、再申請のためにもう一度面談をしました。
ここで気をつけたことは、たった一つです。

勉強時間確保のために、勤務時間や勤務日数を減らすことにしました。
こう伝えると、あっさり面談が終了し申請書の記入に進んでいきました。
面談後、面談内容で記入したこと
これらを記入して、あとは審査結果が後日郵送で届くとのことでこの日は帰宅しました。
6. 入学手続きと申請書の提出

無事に、審査を通過したと郵便が届きました。
とスクールに連絡をして、いよいよ入学手続きを進めていきます。
ここまでを終えると、在学証明書を発行することが可能になりました。
続けて「市役所へ高等職業訓練促進給付金の手続き」をしていきます。
また、在学証明書意外にも、入学したことが証明できるものであれば◎とのことでした。
そして何とか無事に申請を終えました!
給付金は、いつ支給されたの?

このように、申請→振込までのサイクルは月ごとに行われます。
ですので継続して給付を受けるには、毎月の申請を忘れないことが大切です。
支給されたお金の使い道とタイミング

支給された給付金は、毎月の生活費の補填(家賃・食費・保育料など)に使っています。
仕事をセーブして学びに専念している期間、この給付金があることで「なんとか乗り越えられている」と感じています。
今のところ「高等職業訓練促進給付金の振込日」は、20日または月末です。
「予定通りに振り込まれる」というだけでも、気持ちの安定に繋がりました。
実際の給付金額や対象となった収入については、こちらの記事で紹介しています。
そんなこんなで私の住む自治体では、「高等職業訓練促進給付金」を使った前例がなく、市役所の職員さんもやや戸惑っている様子でした。
でも、経験豊富なスクールのカウンセラーに相談できたことが心強かったです!
実は、
という重要な情報も、カウンセラーさんとの相談でわかりました◎
詳しく知りたい方は、こちらからぜひ気軽に相談してみてくださいね。

4. 最後に

高等職業訓練促進給付金は、シングルマザー・シングルファザーにとって本当に大きな支えになる制度です。
経済的な不安を少しでも和らげてくれる、そんな安心感があります。
私も経験したように申請の流れには確かに手間がかかりますが、ひとつひとつ取り組めば、ちゃんと前に進めます。
私自身の体験を通して、「自分にもできそう」「安心して申請できそう」と思ってもらえたら嬉しいです。
※この記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。最新の情報はこども家庭庁公式ホームページなどでご確認ください。
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